salt2012’s diary

漫画の感想を読みたての気持ちのまま書き殴ります。

エルドレインの王権カスレア5選【mtg】

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↑かっこいい。このイラストはカードに使われていない。欲しかった。

 

※6/16いくつか修正しました。

 

 一体なんのブログだったのか分からなくなるぐらい、毎回内容が変わっているブログへようこそ。

 

 最近10年以上振りにmtgに復帰してスタンダードを始めた。正直かなりハマっていて、ブログの記事すら書いてみている。

 実はこれを書き始めたのにはきっかけがある。昔、最悪のカードランキング、みたいな海外のブログがあったのはご存知だろうか。読んだことがない方はmtg wikiにリンクが貼ってあるのでぜひ読んでみて欲しい。そのブログが好き過ぎて何度も読みまくっていたので、今回そのようなものを書いてみようと思った。

 無論選んだカードをバカにしたい訳ではないのでそこら辺は注意して欲しい。そして最近では昔みたいなあまりにも弱いカード、というものは減ってきているので、今回選ばれたからと言って全く使い道がないカードであると言う訳ではない。

 

 またそれぞれのカードにはどうすればまともになるのか、という修正案を用意してみた。修正が無理なものもあるがレアである以上ある程度使い道が欲しいのである。無論ぶっ壊れにしたい訳でも無いので修正しても結局弱いものもあるかもしれない。

 

選ぶルール

 

・レア以上であること

 先程のブログではコモンなども選ばれていたが、このブログではレア以上に絞っている。もちろんリミテッド用のコモンばかりを選んでもつまらないと思うからである。

 

・通常のパックから出るものであること

 プレインズウォーカーデッキや統率者デッキ限定みたいな特別なカードからは選考しない。それらは明らかにカードパワーが抑えられてるカードも多く、そこら辺ばっかりだと全然知らないカードばかりが選ばれてしまうからである。

 

・ピンポイントなコンボは考慮しない

 これと組み合わせると強い!みたいなのはもちろんmtgの魅力ではあるのだが環境に影響を与えるレベルではないようなコンボは考慮しない。灼熱の解放があればワンパン!みたいなのは灼熱の解放が強いのであって究極として他はなんでも良い部分がある。それで環境に影響を与えない組み合わせはいくらそこそこ強くても残念ながら考慮しないことにした。

 

・基本的にスタンダード構築環境で考慮する

 リミテッドでは強い!みたいなのはいくらでもあるので考慮しない。また下環境も基本的に考慮しない。それはいくら現環境で強いカードであっても下環境だと、弱い、劣化みたいなこともあり得るのでそれも考慮しない。ただ、逆に下環境では大活躍!みたいなのはさすがに考慮する。

 

・評価はブログ記載時点

 将来これらの中から強力な組み合わせが見つかる可能性ももちろんあるが、そんなことは分からないのでさすがに考慮しない。というか考慮出来ない。とは言え明らかに何か悪さ出来そう、というカードはあまり入れないとは思う。

 

・カードの値段も考慮しない

 イラストが良くてfoil版が人気!みたいなのは強さと関係ないので考慮しない。当たり前と言えば当たり前だが、パックから引けた場合は弱くても嬉しい。別にパックから引いて悲しいランキング、と言う訳ではないのである。

 

 とりあえず簡単に思い付いたのはこれぐらいだが、何かあったら追加するかもしれない。だけどそこはあまり気にせずに見ていただけたらと思う。

 

 今回はスタンダードのエルドレインの王権のカスレアを取り上げたい。

 

 エルドレインの王権は言わずと知れた超強力パックである。環境を定義するようなカードが何枚も生まれ、禁止カードもたくさんある。

 このブログを書いている時点でなんとパックが値上がりしているのは正直驚く他ない。スタンダード環境にあるパックが定価で買えないことなんてあるのか。そんな禁止カード出しまくりで下環境にも影響を与えたぶっ壊れパックである。

 

 おとぎ話しをモデルとしたこのエキスパンションの特徴としては単色推し。能力語として一徹が挙げられる。他にも出来事が使われた。それなのにトップレアが多色のオーコって…

 

 では、改めてこのパックのカスレアを見ていこう。

 

1.切り離す一撃

 

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・どこがダメか

 

 灼熱の解放でプレイヤーに21点!ワンパン!なんてことは忘れよう。

 まず7マナはとても重い。重過ぎる。色拘束が、とかもはや問題にすらならない。しかもそれで出来ることが不確定除去とかまるでお話しにならない。

 もちろん1枚で複数枚の除去は可能だ。だが3体落とすためには2、3点位しか割り振れず、軽いクリーチャーしか落とせない。その場合はアグロ相手に7マナは間に合わず、対策にはならない。かと言って大型クリーチャーを落としたいのであれば1体位しか落とせない。それならもっと軽い単体除去を採用した方が良いだろう。

 追加の効果として全て赤マナで払うと7点ずつのダメージを与えられる。なぜ一徹ではないのか。何か問題があるのか。この効果を期待する場合は赤単になるだろうが、赤単アグロには当然入らないだろう。そして相手に打つことを期待するバーンデッキであっても7マナは重過ぎる。ライフゲインも最近は増えているため7ダメージでは相手を倒し切れるかも微妙だ。アイレンクラッグの妙技から打つ、と言う手もあるがそれなら精霊龍、ウギンを使いたい。

 さらにはソーサリー。せめてインスタントであればとも思うがあまり変わらないだろう。

 皆さん、ぜひ思い浮かべてみて欲しい。このカードをデッキに入れて、ドローしてこのカードだった時に嬉しい時はあるだろうか。自分にはない。序盤には打てず、中盤でも打てず、後半ではこれ1枚使ってターン終了。全体除去が5マナでは間に合わない、と言われてきている中で除去目的では期待出来ない。相手にダメージを与える目的では力不足。そこまで攻めている状況であればエンバレスの宝剣を使いたい。軽量クリーチャーを除去したいのであれば砕骨の巨人を使う方が強いだろう。カスレアだと言わざるを得ない。

 

 

・どのように修正するか

 

 このエルドレインの王権というパックは騎士ギミックが多い。イラスト的にもそれを利用するのはピッタリだろう。また一徹の内容も変更したい。そして重過ぎるコストも変更していきたい。

 

 

・修正案

 

 このカードのマナコストは自分の場にある騎士カードの数だけ無色1マナ減少する。

 一徹:赤5マナ以上支払われていた場合に発動。

 

 これでどうだろうか。

 課題だったコストはエルドレインに合わせた部族シナジーで減少することが出来る。もはや神話レアサイクルと同じ感じになってしまった。戦闘前に複数体除去可能なため、赤白騎士デッキでも採用が見込めるだろう。

 騎士がいることで必殺技感もある。たくさんいた場合は合体技になっている感も否めないが。

 また一徹のコストも減少させた。5マナは重いが、それ以上に減らしてしまうとさすがに強力過ぎるため下限としてのコストである。もちろん5マナではとても強力。相手の盤面が消し飛びながらの7点は明らかに強力で、エンバレスの宝剣との使い分けも出来るだろう。

 総じて強力なカードになったが騎士デッキ以外では今までとあまり変わらず採用は見込めないだろう。また騎士強化はこれから先ないであろうことから実際には一線級になることは厳しい。しかし騎士デッキを組みたい!という目的にはなるし、流行らなかった騎士デッキの切り札となる可能性は秘めている。

 とは言えこれの最終強化系はエンバレスの宝剣になってしまうだろうか、と考えると悩ましい所もある。

 

2.評判高い挑戦者

 

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・どこがダメか

 

 スタッツは良い。問題ないのだが、欲を言えば警戒とか欲しかった。求め過ぎかもしれないが、正直白ならもう少し出来るような気もする。

 色拘束が緩いのも良い。赤白騎士デッキに入れる場合などは入れやすいだろう。

 効果も良い。環境によっては腐りにくい効果を持っている。

 ではどこが問題か。簡単だ。発動条件だ。自分の場に騎士がいる場合…って専用デッキ以外での発動条件の厳しさが半端ではない。カルドハイムは多相の環境だから!と言う考えもなくはないが現実は厳しいだろう。とは言え今書いていて多相騎士デッキが出来たら楽しそうではあると思った。カルドハイムが発売されたら作ってみたい。

 話しを戻して、このカードについて語ろう。

 結局騎士デッキが流行らなかったことから騎士ギミックが成り立っていないことが原因である。発動条件が人間や戦士であればまた変わっていたのかも知れない。

 優勢時では強力な効果だが劣勢時では腐りがち。宝剣とか手に入れられても相手にバレてるので使いにくい。

 専用デッキでは潤滑油として機能するが、そんな専用デッキがない。いつか騎士デッキが流行る時を待ちたい。その時は必須カードになるだろう。

 

・どのように修正するか

 

 正直弱くないのだ。騎士デッキであればフル投入されるであろうカードなのだ。効果の部分はあまり変えたくはない。ただ騎士デッキがないことが問題なのだ。そのため発動条件を考えてみる必要がある。

 発動条件のピンポイントさをどうするか。本当は削除したいが、それだと騎士カード以外が目的のサーチギミックばかりで活躍しそうなのて無しだろう。

 ではサーチカードの種類を削って発動条件を削除するのはどうか。伝説のアーティファクトとかなくしてみても困らないかもしれない。そのようなカードが中心のデッキはコンボデッキだろうし、そんなデッキには騎士ギミックなど必要ないだろう。

 このエキスパンションの一徹を組み込むのはどうだろうか。全て白マナで払うと2枚加える、みたいな。良さそうだが騎士デッキの核となるカードが白単でしか使えなくなるのは寂しい。残念ながらボツだろう。

 最後に発動条件を満たせなかった場合、の効果を追加するのはどうだろうか。例えば満たせなかった場合は1/1の白の騎士トークンを場に出す、とか。強い!が脳死採用するほどではないだろう。白単アグロへの採用も出来るかも知れない。その場合はサーチギミックがデメリットになってしまうかもしれないが。

 今更になってしまうが、実は正直あまりこのカードのフレーバーが良く分からない。wikiには他の騎士に相応しいカードを加える、とあるがまるで意味が分からない。贈り物を献上する?挑戦者が?それで評判高い?良く分からない。他の騎士とは一体誰を指しているのだろうか。挑戦者と言うのだから対戦相手なのか?対戦相手に贈り物をすることがなぜ評判高い?賄賂にしかならないのでは?挑戦者の評判なんて強さ以外あるのだろうか。強いのであればチャンピオンになっているだろうし、毎回挑戦者なのか?挑戦者なら格闘するのが正しいのでは?装備を与える、と言うならまだ分からない気もしないが、騎士を与えるのはなぜ?長々と書いていれば分かるかとも思ったが良く分からない。エルドレインの王権はトップダウンデザインなのだろう?理由があるはずだと思うのだが。元ネタでもあるのか?誰か教えて欲しい。

 

・修正案

 

 発動条件に手札から騎士カードを公開してもよい、も追加

 

 大分考えてみたが、これでどうだろうか。効果的にはエルドレインらしさとは少し離れてしまったかもしれない。

 手札から公開することも可能にして条件を緩和してみた。これでwikiに書いてある騎士にカードを届ける、というフレーバーが手札の騎士に対しても可能になったと言う訳だ。

 序盤の騎士カードが除去されまくっても手札からの公開でこのカードのプレイが遅れることも無くなり、重い騎士(あんまりいないけど)の採用も無理しなくて良くなった。

 

 

3.群れの笛吹き男

 

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・どこがダメか

 

 ネズミのロード。なのだが根本的な問題としてとにかく環境にネズミがいない。スタンダードでネズミデッキを作りたい!と思ったならこれを4枚入れれば完成だ。

 スタッツに関してはしょうがない。システムクリーチャーであるため、そこに期待は出来ない。

 能力はネズミに威迫を与えるというもの。とは言えネズミは非力なクリーチャーが多いためブロック出来なくても痛くないだろう。大量にネズミが出せる環境であれば多少活躍出来るのかもしれない。

 次はトークン生成。これはダメだ。遅過ぎる。2マナにタップが必要で出てくるのは1/1、威迫なんか付けてる場合じゃない。ただのチャンプブロック要員だ。しかもタップが必要なため出てくるのは次のターンからマナを払って一体ずつ。プレッシャーを相手に与えるには程遠い。

 最後は強力なコントロール奪取。だが遅い。4マナとタップ、加えてネズミ3体を生贄に捧げて発動、いくらなんでも遅過ぎる。これを出したターンを含めて4ターンマナを払い続け、それらを全て生贄に捧げてさらにそのターンを飛ばすようなマナを払ってようやく発動。厳しい。

 たしかに下環境に行けばネズミが増えるためデッキは作りやすくなるだろう。ただ下環境は奪うべきクリーチャーをあまり採用しないデッキも多く、激しくクリーチャーを展開するデッキには間に合わない、というかもはや一体奪ってる場合ではない。

 というかこのクリーチャーは何をしたいのだろうか。ネズミに威迫を与えて相手を殴りやすくするためにトークンを産むのかと思いきや最後は3体生贄のコントロール奪取。ネズミで圧をかけたいのかもしれないがパワーを上げる訳でもないので殴り合いならこちらが明らかに不利だ。

 正直元ネタがハーメルンの笛吹きであるためトップダウンデザインとしては良く出来ている。開発者ブログではこのカードの作成過程も明らかにされていて初期は今よりも重い代わりに、奪取能力のマナコストは不要だった。ただそれだとコントロール奪取が簡単になり過ぎてしまう、とのことからこのように変更になったようだ。だとしてもこのカードを全く使われないレベルにまですることはないだろう。せっかく元ネタも有名で分かりやすいのだからどうにかしてあげたい。

 

・どのように修正するか

 

 まず威迫についてだ。このままでは攻めたいのかコントロールしたいのか分からない。2体以上相手の場にいたらストップ確定してしまうのをどうにかしたい。

 次にトークン生成能力だ。少しでも良くしていきたい。

 最後のコントロール奪取については条件を緩和する。

 

・修正案

②黒 0/4

あなたがコントロールするネズミクリーチャーは威迫と警戒を持つ。

黒タップ:1/1の黒のネズミクリーチャートークンを一体場に出す。

黒黒黒、ネズミを3体生贄に捧げる:クリーチャー一体を対象とし、そのコントロールを得る。この能力はソーサリータイミングでのみプレイ出来る。

 

 これでどうだろうか!

 トークン生成能力にタップが必要であったため殴る必要がないクリーチャーであったためスタッツの変更を行なった。相打ちは出来ないが、このカードを使う人は相打ちせずに攻撃を通すことが多いだろう。

 ネズミには警戒も持たせた。ネズミは警戒心が強いので黒ではあるがトップダウンデザインという観点から見ればあまり問題はないと思う。ネズミ達も警戒のおかげでスキをみて威迫でちまちま殴りに行きやすくなるうえ、チャンプブロックもしやすくなった。

 トークン生成能力は思い切って1マナにした。次ターンからの生成であり、かなり強力な能力。正直かなり壊れているが、タップ能力であるため思ったよりは…となると思われる。起動は4ターン目からなので制圧力は対コントロールが主な仮想敵となるだろう。

 コントロール奪取能力はタップなしでマナを減らした代わりに色拘束を強くした。エルドレインは単色推しであることもある。また現環境は単色が少ないため、ある程度の拘束力を持つと思われる。ソーサリータイミング限定にしたのは念のため。

 結果的にコストは3マナと増加したが、全体的に強化を行なった。ソーサリータイミングになってしまったが、システムクリーチャーとして暴走しないようにのストッパーとしてである。

 

4.王国まといの巨人

 

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・どこがダメか

 

 神の怒り内蔵の大型クリーチャー。正直デッキに2枚位挿しておいても良いカードだ。だがそれがなぜダメだったのか。

 自分がmtgに復帰した時に、こんなに強いクリーチャーがいるのか、これこそ神話レアだ!と、衝撃を覚え、その後その値段がストレージ入りレベルだということに更なる衝撃を受けた。確かに微妙な大型クリーチャー付きの劣化神の怒りではあるものの、お守りに忍ばせておくぐらいには悪くないクリーチャーだと感じたからだ。かつては12knightを使っていた自分としてはもう一枚の神の怒りとしての採用もありかと思った。

 このカードのポイントは明らかに神の怒りの部分の「巨人以外」を全て破壊する、かっこの部分だろう。初見では全く問題無さそうなテキストだが、当時の環境の巨人は脱出持ちのウーロ、禁止後は同じく脱出持ちのクロクサ、このカードでは間に合わない砕骨の巨人、脱出持ち以外でも場に出た時には既に仕事を終えた豆の木の巨人など、巨人族はいずれもデッキのキーカードばかりだった。結果としてその一文で破壊出来ないカードに問題が多過ぎた。また仮に破壊出来ても脱出持ちのためあまり効果が実感出来ないのも問題だ。逆にそれらを自らが使い、生き残らせる、という考えもあるが、そのどれとも色が異なるこのカードが必要となることはなかった。環境に殺された不運な神話レアカードである。

 このカード自体のレア度も神話であることも大きな問題だった。エルドレインの王権は強力、かつ複数枚採用出来る神話レアが多く、完全に残念枠と化してしまった。来たるカルドハイムでは巨人がフューチャーされているが色が異なり、相手によっては無意味と化してしまうのも痛い。また多相の戦士にも無効と「巨人以外」の一文の大きさを痛感する。

 さらには本体も警戒のみのフレンチバニラ、とデッキの核を担えず、環境の速度に完全に置いてかれてしまっていた。

 これらの結果、性能がそこまで悪い訳でもないはずなのにカスレア扱いされてしまった不遇なカードである。

 

・どのように修正するか

 

 正直「巨人以外」の文章を取れば悪くないカードになる。だがそれではこのカードの持つ本来のフレーバーを殺してしまう。そのため本体のフレンチバニラっぷりの修正を行ない、多少でもデッキで使いやすいようにしていきたい。

 

・修正案

 

 警戒・到達

このカードは人間にはブロックされない。

このクリーチャーへの2点以下のダメージを軽減し0にする。

 

 これでも尚使われるか怪しいが、場に出た時に状況によっては制圧出来るようになった。

 フレーバー的には体格の大きさからの到達を持たせた。警戒と相まって攻めも守りもこなせるようになる。また人間にはブロックされない能力は普段王国をまとう程の小さなクリーチャーが気にならないことが挙げられる。同様にダメージ軽減も巨漢に相応しい。

 先述の通り、神の怒りの部分は残念ながら調整なし。フレーバー的に「巨人以外」のワードを抜くことは出来なかった。

 

5.永遠の大釜

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・どこがダメか

 

 圧倒的な高マナのリアニメイトカード。もちろんそのマナコストは減らすことが可能で、墓地に5枚クリーチャーがいると黒黒で出すことが可能。デメリットとしてこれがあるとクリーチャーが墓地にいかなくなる。

 色々と出来そうだが、デッキを切削し続けても利用は不安定であり、現環境では墓地を狙ったクリーチャーを含めて5枚以上肥やすのは困難である。そのため最速の2ターン目設置、3ターン目起動、はあまり現実的ではない。大体5ターン目に設置、そのまま起動出来れば御の字だろう。とはいえ、そこまでのターンが経ってしまうと一体ずつのリアニメイトでは大した恩恵が得られず、緑はガーガロス、白では悪斬などのフィニッシャーが場に出てくる頃合いとなってしまう。

 地味にデメリットも痛く、リアニメイトしたクリーチャーで相手を倒しきれないと、その後はデッキコンセプトが崩壊してしまう。またリアニメイトすべき強力なクリーチャーも現環境では少なく、エルドラージのようないわゆる出せたら勝ち、みたいなクリーチャーはいない。しかも出せるのが5ターン目以降、となると相手にも対抗手段がたくさん出てきてしまうため、そのまま勝とうとするのはとても厳しい。

 2枚目以降も腐ってしまうため、使用方法は限られる。現実的な利用手段としてはミッドレンジデッキの息切れ防止だろう。その場合も序盤では手札で腐り易く、そのデメリットから黒の得意な墓地戦略は厳しい。特に次エキスパンション、テーロスの脱出とも相性が悪い。黒ではあまり強力な脱出持ちはいないが、どうせ墓地を利用するなら、みたいなサブコンセプトが結果として採用しにくい。

 ふと思ったがエンチャントはきちんと墓地に落ちるためモーギスの好意のような墓地利用は可能だ。少し面白いデッキが作れるかもしれない。自分の大好きな憎しみの幻霊と合わせればなにか出来るのかも。

 総じてコストの重さによる起動速度の遅さ、釣るべきクリーチャーの不在、勝ち切れなかった場合のコンセプト崩壊はとても頼りにならない。

 

・どのように修正するか

 

 コストの重さを散々責め立てたが、リアニメイトカードのコストは概ね5マナ位、と考えると継続して使用出来るこのカードのコストは妥当なのだろう。そのため変更するポイントは起動コストとデメリットだろう。

 

・修正案

 

 あなたのアップキープ開始時、あなたの墓地にクリーチャーカードがない時、永遠の大釜を生贄に捧げ、5枚切削する。

 黒黒、タップ、2点のライフを支払う:あなたの墓地からクリーチャーを戦場に場に出す。

 

 勝ち切れなかった場合にその後の選択肢を加えた。これでとりあえずの投入もしやすくなるだろう。

 起動コストも色拘束が強くなったが、インスタント起動が可能になった。戦況に合わせた使い方が可能となるだろう。

 依然として起動し始めるのは5ターン目以降が主ではあるが、最速起動後の使いやすさはグッと良くなった。

 

 

・総評

 

 今回のリストを選ぶのには中々時間がかかった。次点としては

 

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 ここら辺。次点という割には結構多いな。

 自分は騎士デッキが嫌いなのかと思う位騎士カードが多い。今回のエルドレインでは騎士デッキが作れる枚数はあるのだけれどもやはり環境の一線級にはなれなかった。これは自分がかつてオンスロートブロックで鳥デッキを作って痛い目に遭った時を思い出す。集めなくて良かった。これについてはいつか書きたい。

 正直イラストアドがなければ今作の主人公である王家の跡継ぎも大概だろ。あのオーコの強さを考えたらもっと強くなっても良かっただろ。別イラストとかもはや完全に残念な感じだし。もちろん使っている人もいるけど明らかにイラスト優先な感じあるよなぁ。オーガやゴブリンみたいなイラストだったなら絶対使わない人も多かっただろうし、値段ももっと下がっていただろう。

 ちなみに今回選んだ評判高い挑戦者は多相のカルドハイムでは投入してみたいと思う。あれ?それじゃあカスレアじゃなくない?みたいな意見もあると思うが筆が進んでしまったのだ。書き直したくなかったのだ。むしろ次点である立派な騎士の方を選ぶべきだったのかもしれない。

 賛否はもちろんあるとは思うが、自分なりのカスレア5選。どうだっただろうか。パックの中身がどれも強力だったため大分選びにくかった。そして書いてみると記事の作成にはとても時間がかかって驚いている。特にカードの修正案は楽しくも大変であり、カードデザインという仕事の難しさを痛感した。いつかオリカとかも見せてみたい。

 次はテーロス還魂記について書いてみる予定だ。いつになるかは分からないが。

 この記事が皆さんに不快な感情を与えずに、楽しんでいただけたのなら筆者はとても嬉しい。ここまで読んでくれてありがとう。

 

 では。